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世界自然遺産・白神山地の湧水を使用。伝統の生酛仕込みで醸す、秋田が誇る金賞受賞の純米酒。
秋田の老舗・小玉醸造が手がける「太平山 生もと純米 白神山水仕込み 1.8L」は、白神山地の湧水“白神山水”を使用した、自然の恵みあふれる一本です。
地元産の酒米「美山錦」を59％まで磨き、伝統の生酛仕込みで丁寧に醸造。火入れ後に低温で瓶貯蔵され、まろやかさと深みが両立した味わいに仕上がっています。
柔らかな口当たりとコクのあるキレが特徴で、Kura Master 2023金賞を受賞。
冷酒からぬる燗まで幅広く楽しめる、和食との相性抜群の純米酒です。
自然と人の技が融合した、秋田らしい“凛とした旨味”をぜひご堪能ください。
1. スペックと仕込みの背景
太平山「生もと純米 白神山水仕込み」は、秋田県潟上市にある老舗蔵元・小玉醸造が醸す純米酒です。
その名の通り、世界自然遺産「白神山地」の湧水・白神山水を仕込み水に使用しており、柔らかな口当たりと自然由来の旨味が特徴です。
原材料は地元秋田県産の酒米「美山錦」、精米歩合59％。
伝統の“生酛仕込み”という古式製法で造られており、自然の乳酸発酵を生かして、深いコクと余韻のある旨味を実現しています。
火入れの後に低温で瓶貯蔵することで、清冽さと熟成のまろやかさが絶妙に調和。
「白神山水」の柔らかい軟水が酒質に丸みを与え、米の旨味を引き立てます。
また、2023年には「Kura Master クラシック酛部門」で金賞を受賞。
国際的な評価も高く、伝統製法の酒が現代の味覚にどう進化できるかを示した一本といえます。
2. 味わいと香りの特徴
一口含むと、まず感じるのは“しなやかな甘み”と“米の膨らみ”。
舌の上で広がる柔らかい旨味の後、キレのある酸が後味を引き締めます。
典型的な生酛の力強さを持ちながらも、白神山水由来の清らかさが加わり、口当たりは非常に滑らかです。
香りは穏やかで、穀物由来の芳ばしさとほんのりとしたメロンのような吟醸香が共存。
派手すぎず、食事に寄り添うタイプの香り設計です。
飲み口はやや辛口寄り（日本酒度＋2前後）ながら、酸度がしっかりしているため、味に立体感が出ています。
冷やして飲めば軽快に、ぬる燗では酸味と旨味がより際立ち、香ばしい余韻が長く残ります。
まさに、「秋田の風土と職人技が一体となったバランスの良酒」。
飲むたびに新しい発見があり、味わいの変化を楽しめる純米酒です。
3. おすすめの飲み方・ペアリング
太平山「生もと純米 白神山水仕込み」は、温度帯によって表情が大きく変わります。
冷酒（10℃前後）では白神山水の清らかさが際立ち、米の甘みが繊細に広がります。
常温（20℃）では旨味がほどよく開き、ややフルーティーな酸を感じるバランス型。
ぬる燗（40～45℃）では酸とコクが調和し、最も味の深みを楽しめる温度帯です。
ペアリングとしては、秋田の郷土料理「きりたんぽ鍋」「はたはた寿司」「いぶりがっこ」などとの相性が抜群。
また、シンプルな焼き魚や煮物、さらにはクリームチーズや生ハムのような洋風おつまみにも合います。
特にぬる燗でいただくと、口中に広がるコクと余韻が料理の旨味を包み込み、
一口ごとに“食と酒の一体感”を感じられます。
家庭の晩酌はもちろん、贈答用や祝い酒にも適した万能タイプの純米酒です。
4. 白神山地の水が生む“酒のテロワール”
太平山の生酛純米が他の酒と一線を画す理由――それは、仕込み水に使われる白神山水です。
白神山地は世界自然遺産に登録された広大なブナ林に覆われ、その森が長い年月をかけて育む湧水は、非常に柔らかい軟水として知られています。
この軟水はカルシウムやマグネシウムといったミネラル分が少なく、酵母の働きを穏やかにし、発酵をゆっくり進めます。
結果として、酒に丸みとふくらみを与え、キレの中にも柔らかい余韻が残る――これが「白神山水仕込み」ならではの味わいの秘密です。
一方、硬水で造られる日本酒は発酵が早く、シャープでドライな傾向があります。
太平山はその対極にあり、“秋田らしいまろやかさ”と“生酛ならではの骨格”を両立した希少な一本なのです。
さらに、蔵元の小玉醸造は白神山地からほど近い立地にあり、水の鮮度を損なわない環境下で仕込みが行われています。
まさに自然と職人技の融合。
“水が語る日本酒”という表現がこれほどふさわしい酒は多くありません。
5. 生酛仕込みがもたらす深みと伝統
生酛（きもと）とは、江戸時代から続く日本最古の酒母づくりの技法です。
現代では速醸酛（そくじょうもと）が主流となっていますが、生酛造りでは自然の乳酸菌を取り入れ、蔵の空気そのものが発酵の一部となります。
時間と手間を要する分、得られるのは奥深い酸味と味わいの厚み。
太平山の生酛純米は、家伝の生酛技術を受け継ぎながらも、現代的な酒質設計を施しています。
伝統的な酸の力強さがありながら、白神山水がその輪郭をやわらげ、飲み疲れしない仕上がりに。
この“伝統と革新の融合”こそが、金賞受賞の最大の理由といえるでしょう。
また、生酛酒は熟成にも強く、時間の経過とともに味に丸みと奥行きが生まれます。
冷蔵で半年ほど寝かせると、まるで旨味が熟した果実のように変化する。
開栓直後と数ヶ月後で味の違いを感じられるのも、生酛ならではの愉しみです。
この酒を通して分かるのは、「自然と菌、人の技が共に醸す生命の味」。
その滋味深さが、現代の食文化に新たな価値を与えています。
6. 総まとめとおすすめの選び方
太平山「生もと純米 白神山水仕込み」は、派手な香りや甘みではなく、静かな旨味と確かな余韻を求める人にこそふさわしい一本です。
秋田の自然、伝統、そして蔵人の技が一体となった“手仕事の結晶”であり、日本酒の本質を味わいたい人にとって理想的な選択肢となるでしょう。
初心者には冷酒での軽やかさを、中級者以上には燗での深みを。
また、長期保存やギフトにも最適で、飲み方によって印象が変わるため、一本で多様な楽しみ方ができます。
この酒の魅力は、飲むたびに“自然の循環”を感じられること。
白神の森が育んだ水が、米を包み、職人の手を通して再び生命として蘇る――そんな物語が、この一本の中に凝縮されています。
まさに、「飲む人の心まで潤す、秋田の名酒」。
次の一本を探しているなら、太平山 生酛純米 白神山水仕込みはその最良の答えになるはずです。
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