阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒|秋田酒こまちの旨味とキレを極めた辛口の逸品を徹底解説【阿櫻酒造】

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「中取り」の極み──秋田の名蔵・阿櫻酒造が描く、旨味とキレの黄金比。

阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒

秋田県横手市の老舗・阿櫻酒造が手がける「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」は、秋田オリジナル酒米“秋田酒こまち”を60%精米で仕込んだ、贅沢な辛口純米酒です。

搾りの最も美しい瞬間“中取り”部分のみを瓶詰めし、無濾過原酒ならではの旨味とキレを両立。リンゴのように爽やかな香りと、心地よい酸が調和した透明感のある味わいが魅力です。

冷酒でのシャープな切れ味、常温でのふくらみ、ぬる燗での旨味の奥行き──どの温度でも表情を変える一本。

この記事では、その製法・味わい・おすすめの飲み方まで徹底的に解説します。


阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒とは?基本スペックと魅力

秋田県・阿桜酒造が手掛ける「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒 1800ml」は、秋田オリジナルの酒米「秋田酒こまち」を使用した、食中酒としても完成度の高い一本です。精米歩合は60%、日本酒度+4、酸度2.1とバランスの取れた設計で、キレの良い辛口に仕上がっています。

“中取り”とは、お酒を搾る工程の中で最も味と香りのバランスが良い部分のみを採取する贅沢な製法。これにより、無濾過原酒ならではの厚みと奥行きを保ちながら、雑味のないクリアな旨味が引き立ちます。リンゴを思わせる爽やかな香りと、秋田酒こまち特有の上品な米の甘みが見事に調和し、食事とともに楽しめるキレのある味わいが特徴です。冷酒でも燗でも味わいの輪郭が崩れず、丁寧に造られた蔵元の技を感じられる逸品です。


阿櫻酒造とは?蔵元の歴史と造りの哲学

阿櫻酒造は、明治19年(1886年)創業の秋田県横手市の老舗蔵。「雪国秋田の風土をそのまま瓶に詰める」ことを理念に掲げ、手造りの小仕込みと低温発酵を徹底しています。蔵の仕込み水には鳥海山系の伏流水を使用し、柔らかくもミネラル感のある水質が酒質の透明感を支えています。

杜氏は、伝統の秋田流寒仕込みを継承しながらも、無濾過・中取り・生詰などの“旨味を削らない造り”を追求。特に阿櫻ブランドは、純米・特別純米を中心に、米の味をしっかりと引き出すタイプが多く、辛口ながらも温かみのある旨味が特徴です。全国的にも「食中に映える秋田酒」として定評があり、地元飲食店の定番酒として根強い人気を誇ります。


「中取り」とは?最もバランスの取れた酒を生む製法

日本酒の搾り工程は、大きく「荒走り」「中取り」「責め」の3段階に分かれます。
その中でも「中取り(なかどり)」は、酒袋や機械で圧をかける際、最も安定した流出部分の酒を指し、味・香り・透明度のすべてが整った部分です。荒走りは香り高くも軽快、責めは濃厚で重い傾向に対し、中取りはその中間。両者の良い部分を併せ持つ“黄金比”の味わいと言われています。

阿櫻の中取り酒は、丁寧な温度管理と発酵コントロールのもと、旨味と酸味のバランスを極限まで磨き上げた仕上がり。特に「秋田酒こまち」のやわらかい米質と相性が良く、滑らかで繊細な口当たりが特徴です。雑味のないクリアな印象と、後味のスッと消えるキレが、飲み飽きしない上質な辛口を生み出しています。


秋田酒こまちの特徴と「阿櫻」における役割

「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」に使用されている酒米“秋田酒こまち”は、秋田県が独自開発した酒造好適米で、穏やかな香りとやさしい甘みを持つのが特徴です。粒が大きく、心白がしっかりしているため、吸水率や蒸し上がりのバランスがよく、発酵過程で雑味の少ない酒質を生み出します。

この米は、秋田県の豊かな水と寒冷な気候に最も適した品種で、発酵温度を低めに保つ阿櫻酒造の製法と相性抜群。酒こまちが持つ自然な甘味が「中取り」の丸みを際立たせ、酸との調和が取れた清涼感ある飲み口を形成します。全国的に見ると「山田錦」ほど香り高くはないものの、食中酒としての柔らかさ・調和性に優れ、“旨味のある辛口”を狙う阿櫻の造りに最適な原料米です。


精米歩合60%が生む香味バランスと狙い

精米歩合60%とは、玄米の外側40%を削り取り、中心部の心白(しんぱく)を残した状態を指します。阿櫻酒造がこの歩合を採用するのは、「米の旨味を活かしつつ、雑味を抑える黄金比」と言われているためです。

一般的に精米率が低い(削りすぎる)と香りは華やかになる反面、味が軽くなりやすい。一方で削りが少ないと旨味は増すが、濁りや重さが残ります。60%という設定は、純米酒としての“ふくよかさ”と、特別純米に求められる“キレ”の両立点。特に阿櫻では、発酵温度と酵母のコントロールによって、米の甘味と酸のバランスを最適化しています。結果、飲み口はクリアでありながら、後味にしっかりと米の旨味を感じる酒質に仕上がっています。


無濾過原酒という選択:蔵の哲学と味のダイレクト感

「無濾過原酒」とは、搾った日本酒を炭素濾過せず、割水も行わない“ありのままの状態”で瓶詰めする製法です。一般的な清酒が、均一化と保存安定性のために濾過・火入れを行うのに対し、無濾過原酒は旨味や香味成分をそのまま残すため、圧倒的な厚みと余韻を楽しむことができます。

阿櫻酒造がこの製法にこだわるのは、「造りの瞬間の酒を届けたい」という信念から。中取りのクリアな部分をそのまま瓶詰めすることで、フレッシュさとボディ感が共存する唯一無二の味わいが生まれます。さらに生詰(加熱処理を一部省く)で仕上げることで、時間経過による微細な熟成変化を楽しめるのも魅力。冷蔵保存を徹底すれば、開栓後も香りと酸が安定し、数日かけて味わいが進化していく“生きた酒”です。

💡 専門的ポイント

無濾過原酒は“個性の強い酒”と思われがちですが、阿櫻の中取りタイプは非常にバランスがよく、フルーティーでありながらも雑味がない。これは、杜氏が搾り時の圧力と温度を精密に管理している証拠です。


香りの特徴:リンゴのように爽やかで上品なアロマ

「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」の第一印象は、立ち香の透明感。
グラスを近づけると、まるで青リンゴや白桃を思わせるようなフルーティーな香りがふんわりと広がります。これは、発酵中に生まれるエステル(酢酸イソアミル系香気成分)によるもので、秋田酒こまちのやわらかなデンプン質が、香りを包み込むように発揮されるためです。

香りの強さは控えめながら、奥行きがあります。華やかすぎず、まさに「食中酒としての香りの理想形」。冷酒では青リンゴ系、常温では熟した梨や洋ナシのような香りへと変化し、温度によって印象が微妙に移ろうのも魅力です。香りのピークは12〜14℃前後で最も安定。ワイングラスで軽く空気に触れさせると、香味の立体感が一段と際立ちます。


味わい分析:旨味と酸味の共鳴が生む“キレのある辛口”

口に含むと、最初に広がるのは秋田酒こまち由来の穏やかな甘味。続いて中取りらしい滑らかな舌触りの中に、厚みのある旨味が層をなして広がります。中盤では酸度2.1という高さが引き締め役となり、余韻ではスッとキレる辛口のフィニッシュ。

この味の奥行きは、阿櫻酒造の温度管理の精度によるもの。低温長期発酵によって、糖化とアルコール生成のバランスをギリギリまで調整し、旨味が飽和しないギリギリのラインで仕上げています。飲み込んだあとに残るほのかな苦味が、食中での相性を高める要素。油の多い魚料理や塩味のある肴と合わせると、旨味がより際立ち、まさに「食事と寄り添う辛口酒」として完成しています。

💡 専門評価(味覚チャート)

  • 甘味:★★☆☆☆(控えめ)

  • 酸味:★★★☆☆(バランス)

  • 旨味:★★★★☆(厚みあり)

  • キレ:★★★★★(後味の潔さ)


中取りならではの口当たり:柔らかくも芯のある余韻

“中取り”という製法が最も光るのは、その口当たりのなめらかさにあります。
一般的な純米酒が「厚み」や「力強さ」を感じさせるのに対し、この中取りタイプは液体の質感がきめ細かく、舌に吸い付くような優しいタッチが印象的です。

その理由は、搾りの中間部分に含まれる“微細な旨味成分”と“繊維状タンパク質”のバランスにあります。圧力の強い「責め」では得られないクリアさと、荒走りの軽さを両立しており、口に含んだ瞬間から余韻にかけて一切の角がない。飲み込んだあとに残る“ほんのりとした米の甘香”が、食事後まで心地よく続きます。

また、この中取りならではの口当たりは、冷やすとシャープに、常温ではまろやかに、温めると旨味がふくらむという変化も楽しめます。冷酒で喉越しを味わい、ぬる燗で旨味の深さを堪能する──この二面性こそ、「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」の最大の魅力です。

💬 テイスターコメント

「最初の一口でわかる、滑らかで上質な舌触り。
中取りだからこその“透明な旨味”が静かに広がり、
一瞬でファンになる酒。」


温度別レビュー:冷・常温・燗で変わる味の表情

「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」は、温度によって印象が劇的に変化する一本です。冷酒・常温・燗のいずれでも楽しめますが、それぞれの温度帯で個性が際立ちます。

■ 冷酒(5〜10℃)

香りは青リンゴや洋梨を思わせる清涼感。口に含むとスッとした酸が先行し、後味にかけて辛口のキレが立ちます。魚介系の刺身や塩焼きなど、繊細な旨味を持つ料理と相性抜群。爽快でありながら、しっかりと旨味を感じられるのが特徴です。

■ 常温(15〜20℃)

甘味と旨味が最も調和する温度帯。中取り由来のまろやかさが前面に出て、舌の上で穀物由来の深みが広がります。香りは穏やかになり、軽い塩辛や煮物など、家庭的な味わいの料理と好相性。食中酒としてのポテンシャルを最大限に発揮する温度です。

■ ぬる燗〜上燗(40〜50℃)

温度を上げると酸味がやわらぎ、米の甘味と旨味がふくらみます。燗にすることで「中取りの丸み」がさらに際立ち、ふっくらとした余韻を感じます。出汁系の和食、焼き魚、味噌田楽など、旨味のある料理と合わせると絶妙。

💬 総評

「冷で香りを楽しみ、常温で旨味を味わい、燗で心をほどく」──
これが阿櫻中取りの真骨頂。季節や気分で温度を変えることで、一本の酒が三度楽しめる稀有な存在です。


料理との相性:阿櫻中取りに合う絶品ペアリング10選

阿櫻 中取りは、香りが控えめで旨味と酸のバランスが取れているため、幅広い料理に寄り添う“万能型の食中酒”です。ここでは、相性抜群のペアリングをタイプ別に紹介します。

料理タイプ おすすめ料理 相性ポイント
魚料理 鯛の刺身、ホッケの塩焼き 旨味と塩味が酒の酸を引き立てる
肉料理 豚の生姜焼き、鶏の照り焼き タレの甘辛に酒の辛口が調和
揚げ物 天ぷら、アジフライ 油を切る酸味のキレが心地よい
発酵系 いぶりがっこ、チーズ 乳酸の旨味と日本酒酸が共鳴
煮物 筑前煮、ぶり大根 甘辛ダレに米のコクが寄り添う
鍋物 きりたんぽ鍋、鶏つくね鍋 出汁の旨味と調和する穏やかな酸
洋食 白身魚のムニエル バターのコクを洗い流す爽快さ
前菜 枝豆、塩辛、クラゲポン酢 軽い旨味が中取りの甘香と好相性
デザート ドライフルーツ、塩キャラメル 甘味と辛味のコントラストが映える
特別料理 寿司 米×米の相乗効果で香味が倍増

💡 ポイント

秋田酒こまち由来の優しい甘味が“塩味・旨味・発酵”と特に相性が良く、
「きりたんぽ鍋」など秋田郷土料理との相性は格別。


グラス・器の選び方:香りと旨味を引き出す形とは

日本酒の印象は、器で大きく変わります。
「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」は香りと旨味の両方を持つため、
目的に応じてグラスを使い分けると、その魅力をより引き出せます。

■ ワイングラス(冷酒向け)

香りを立たせたい場合に最適。リンゴや洋梨のような香りが広がりやすく、冷酒で飲むとシャープな酸味をより繊細に感じられます。

■ 平盃・ぐい呑み(常温向け)

液体が舌全体に広がるため、旨味の層をしっかり感じ取れます。中取り特有の滑らかさを最大限に堪能できる形状です。

■ 徳利とお猪口(燗酒向け)

温めることで膨らむ香りと甘味を、コンパクトに閉じ込めて楽しめます。ぬる燗で飲む場合は、陶器製の厚手の器がおすすめ。温度が保たれ、口当たりもやわらかくなります。

💬 蔵元推奨スタイル

「温度によって器を変えることが、“阿櫻中取り”を三倍楽しむ秘訣。
香り、旨味、キレ──すべての軸が変化し、同じ酒でもまったく違う表情を見せてくれます。」


保存方法と管理のコツ:冷蔵推奨の理由

「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」は“生詰酒”かつ“無濾過原酒”のため、
一般の純米酒よりもデリケートな管理が必要です。
蔵元からの出荷時点でも火入れは最低限しか行われておらず、
瓶内での微細な酵素活動が続いているため、常温保存は厳禁です。

■ 保存の基本ポイント

  • 保管温度:5℃前後(家庭用冷蔵庫の野菜室または冷蔵室)

  • 直射日光・蛍光灯を避ける(紫外線による香味劣化防止)

  • 開栓後はなるべく7日以内に飲み切る

  • 開栓後も冷蔵必須、立てた状態で保管

開栓後は空気に触れることで酸化が進み、
徐々に香りが落ち着き、旨味が丸く変化していきます。
冷蔵で保つことで酸化速度を抑えられ、
2〜3日目には“まろやかで落ち着いた味わい”へと進化。
これは無濾過原酒ならではの“生きた味の変化”といえます。

💡 ワンポイント

阿櫻の中取りは、初日は「シャープ」、2日目は「円熟」。
開栓後に一晩寝かせると、酸と旨味の調和がより滑らかに。


購入ガイド:入手方法・価格・限定性

「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒 1800ml」は、数量限定出荷の商品で、
主に以下の3ルートで流通しています。

販売チャネル 価格帯(税込) 特徴
阿櫻酒造公式通販 約3,630円 蔵出し保証・限定出荷分あり
地酒専門店(秋田・東北・都内) 約3,400〜3,600円 冷蔵流通・地域限定販売
オンライン酒販(あみあみ・楽天等) 約3,800円前後 全国発送・在庫変動あり

📦 在庫と出荷時期
毎年秋〜冬(11月〜翌年2月頃)にかけて出荷され、
数量は少なく、特に年末年始は品薄状態になることが多いです。
再入荷は原則1回のみ。蔵元在庫が尽きると翌年の仕込みまで販売停止となります。

💬 購入時のポイント

「阿櫻 中取り」は、冷蔵便対応店舗での購入が鉄則。
常温で長期陳列されている商品は、風味が変化している場合があるため注意。


阿櫻酒造の哲学:「旨味を削らない酒造り」

阿櫻酒造が掲げる理念は、「造り手の想いを、濾さずに伝える」。
“無濾過原酒”という手法は単なる流行ではなく、
素材・環境・技術の三拍子が揃って初めて成立する「職人の証」です。

杜氏は語ります。

「私たちが目指すのは、派手な香りではなく“食を支える旨味”。
秋田の寒さと水、米の個性を、できる限り自然な形で表現したい。」

この哲学の中核にあるのが“中取り”。
「最も美しい瞬間だけを瓶に込める」──
それは、蔵人たちが酒を我が子のように見守りながら、
一滴ずつ丁寧に仕上げていく手仕事の結晶です。

その結果生まれるのが、
・透明感の中にある芯の強さ
・穏やかでいて記憶に残る香り
・食事の邪魔をしない自然なキレ

まさに、「派手さよりも深み」を求める大人の日本酒。
飲み手の舌ではなく、心に残る一本といえるでしょう。


総評:阿櫻 中取りは“静かな贅沢”の象徴

香りは清く、旨味は深く、余韻は静か。
それが「阿櫻 中取り 特別純米無濾過原酒」の世界観です。
一見シンプルな造りに見えて、実は極めて緻密に設計された辛口酒。
飲み進めるたびに、造り手の誠実さと秋田の自然が静かに語りかけてきます。

💬 まとめ

“中取り”という言葉は、まさに「中庸の美学」。
阿櫻酒造が追い求めるのは、派手さではなく調和。
それは日本酒の原点であり、飲む人の心を満たす“穏やかな贅沢”である。

 

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