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美郷錦の繊細な甘旨味と、秋田酵母No.15が織りなす気品ある香り。阿桜酒造が磨き上げた、無濾過生原酒の頂点。
秋田県横手市の阿桜酒造が手がける「純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込み」は、
“幻の酒米”と呼ばれる美郷錦を50%まで精米し、秋田酵母No.15で醸した限定酒。
華やかさではなく、静かな品格と深い旨味を追求した一本です。
口に含むと青りんごを思わせる上品な香りが広がり、
後半はほどよい酸が全体を引き締めて、キレのある余韻を残します。
搾りたての無濾過生原酒ならではのフレッシュさと、美郷錦の丸みある旨味が見事に調和。
飲むたびに秋田の風土と杜氏の技が感じられる、阿桜の真骨頂です。
1. 幻の酒米「美郷錦」が導く、阿櫻の新たな挑戦
秋田県横手市に蔵を構える阿桜酒造が手がける「純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込み」は、
“幻の酒米”と呼ばれる美郷錦を50%まで磨き、秋田酵母No.15で仕込んだ意欲作です。
春先に搾ったばかりの新酒を一切の火入れをせず瓶詰めしたこの酒は、
生酒ならではの瑞々しさと、吟醸クラスの上品な香りを両立しています。
阿桜酒造といえば、地元米への強いこだわりで知られる蔵。
その中でも「美郷錦」は特別な存在です。栽培が難しく、収穫量も少ないため、
“限られた蔵だけが扱える高貴な酒米”とされてきました。
この米の持つ上質な旨味と、秋田酵母No.15による繊細な香りの調和が、
他の阿櫻シリーズとは一線を画す気品を醸し出しています。
口に含めば、最初に立ち上がるのは青リンゴや白い花を思わせる清香。
その後、米の芯にあるコクと柔らかな甘みが静かに広がり、
最後は酸が全体を美しく締める——。
それはまるで、秋田の清冽な雪解け水の流れをそのまま味わうような感覚です。
2. 阿櫻 純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込みの基本スペック
この酒の魅力を語るには、まずその構成要素を正確に知ることが重要です。
以下のスペックには、阿桜酒造の技術と哲学が凝縮されています。
項目 | 内容 |
---|---|
銘柄名 | 阿櫻 純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込み |
蔵元 | 阿桜酒造株式会社(秋田県横手市大沢) |
原料米 | 美郷錦(秋田県産100%) |
精米歩合 | 50% |
使用酵母 | 秋田酵母 No.15 |
日本酒度 | ±0(中口) |
酸度 | 約1.5(穏やかな酸味) |
アルコール度数 | 16度 |
内容量 | 720ml |
保存方法 | 冷暗所または冷蔵保存(生酒のため要注意) |
“無濾過生原酒”とは、搾ったままの酒を濾過せず、加水も火入れも行わない造りを指します。
そのため、酒本来の旨味・香味・酵母の生きたニュアンスがそのまま瓶の中に閉じ込められています。
一方で、温度変化に敏感なため、冷蔵保管が必須。
管理を誤ると風味が変化しやすい繊細な酒ですが、
正しく扱えば驚くほど清らかで、旨味に透明感を感じる味わいを堪能できます。
美郷錦は「山田錦」と「美山錦」を掛け合わせて生まれた秋田の酒造好適米。
山田錦の芳醇な旨味と、美山錦の軽快なキレの両方を持ち合わせる、
極めてバランスの取れた酒米です。
阿桜酒造はその特性を生かすため、精米歩合を吟醸規格の50%に設定し、
雑味を極限まで抑える仕込みを採用しています。
結果として生まれたのは、“軽やかさと厚みが共存する”
他にない純米吟醸酒。
華やかさではなく「品格」を香りに宿す、職人の繊細な造りが光ります。
3. 秋田・横手の蔵元「阿桜酒造」が紡ぐ伝統と革新
阿桜酒造は、明治19年(1886年)創業の老舗蔵。
「阿櫻(あざくら)」の名は、地元・横手の桜の名所にちなみ、
“地域に根ざし、自然の恵みとともに生きる”という理念が込められています。
横手は冬には豪雪に包まれ、夏は短く、昼夜の寒暖差が大きい地域。
この環境が、酒米と仕込み水の質を極めて高めており、
澄んだ香味の日本酒を生み出す要因となっています。
杜氏・照井俊男氏を中心にした酒造りは、南部杜氏の伝統技術を基礎に、
秋田独自の酵母や米を最大限に活かす“秋田型吟醸造り”を実践。
「香りはあくまで米の個性の延長にあるもの」
——この言葉どおり、阿桜酒造の酒は決して香りだけに頼らず、
米の旨味と酸の調和を最重視しています。
特に「美郷錦仕込み」は、阿桜酒造が地域農家と連携して挑戦を続けるプロジェクトの象徴。
美郷町で栽培された酒米を契約栽培で仕入れ、
毎年その品質に応じて微妙に仕込み配合を調整しています。
結果として、同じ銘柄でも年ごとにわずかな個性差が生まれ、
その“ヴィンテージ感”がファンの心をつかんで離しません。
蔵の姿勢は伝統に根ざしながらも、進化を恐れない。
新しい酵母の導入や試験醸造にも積極的で、
“秋田の風土を次世代へ継ぐ蔵”として注目されています。
「美郷錦仕込み」は、まさにその精神の結晶といえる一本です。
4. 阿櫻 美郷錦仕込みのテイスティングレビュー
「阿櫻 純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込み」は、香り・味わい・余韻すべてにおいて、
“整った透明感の中に芯のある旨味”が感じられる一本です。
一言で表すなら、「静寂の中に気品が宿る生原酒」。
香り(アロマ)
グラスに注ぐと、まず穏やかな吟醸香が立ちのぼります。
青りんごや洋梨を思わせるフルーティーさと、
新雪のように清らかな香気が同居しており、華やかすぎず上品。
この香りのバランスは、秋田酵母No.15の特徴を見事に引き出しており、
“香りで酔わせず、香りで誘う”タイプの吟醸酒といえます。
味わい(テクスチャ)
口に含むと、最初にやさしい甘みと旨味が広がり、
その後、程よい酸が味全体を引き締めてくれます。
無濾過生原酒特有のふくよかさがありながら、後味にはキレがあり、
飲み疲れしない繊細な設計です。
時間を置くと、微かなガス感とともに旨味がより立体的に感じられ、
温度が上がるにつれて柔らかな米の甘香が顔を出します。
この“温度による味わいの変化”こそが、生酒ならではの醍醐味。
余韻
余韻は長くも静か。
口中にほのかな苦味と清涼感が残り、
まるで澄んだ雪解け水が喉を流れるような感覚を残します。
日本酒度±0という設計が示す通り、甘辛のバランスが絶妙で、
食中酒としても完成度が高い一本です。
5. 美郷錦の旨味を活かすペアリング提案
この酒の魅力は、食中での引き立て力にもあります。
美郷錦の上質な旨味と酸味のバランスが、和食はもちろん、
軽やかな洋食とも驚くほど相性が良いのです。
和食との相性
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白身魚の刺身(鯛・平目):清冽な酸が脂を切り、後味を引き締める。
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湯豆腐や出汁料理:無濾過生原酒のコクが、出汁の旨味と重なって深みを生む。
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鶏の塩焼き・塩麹焼き:美郷錦の甘旨味が、肉の旨味を包み込むように広がる。
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焼きナスやきのこ料理:常温〜ぬる燗(35〜40℃)で、香ばしさと香味が調和。
洋食・創作料理にも
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白カビ系チーズ(カマンベール・ブリー):乳脂のコクと酸味が美しく調和。
-
グリルサーモン レモンバターソース:酸がバターの重さを軽やかに仕上げる。
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和風カルパッチョ:冷酒で合わせると、清涼感と素材の旨味が引き立つ。
温度帯別おすすめ
温度帯 | 味わいの変化 | おすすめシーン |
---|---|---|
冷酒(10℃前後) | クリアで軽快。果実の香りが立つ | 食前・前菜 |
常温(20℃前後) | 旨味が広がりバランスが良い | 食中全般 |
ぬる燗(35〜40℃) | 柔らかく包み込むような甘味 | 魚・出汁系料理 |
「冷やしてフレッシュに」「温めてまろやかに」。
どちらの飲み方でも、酒質の整った美郷錦仕込みはその姿を変えながら、
料理の味を引き立てる“縁の下の力持ち”として存在感を発揮します。
6. 購入・流通・保存のポイント
販売時期と流通
「阿櫻 純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込み」は、
例年**冬〜春先限定(1月〜3月頃)**に蔵出しされる季節酒です。
生原酒のため通年販売は行われず、在庫は限られています。
720ml瓶のみの展開で、数量は非常に少なく、毎年早期完売する人気銘柄です。
価格帯
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容量:720ml
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参考価格:税込2,000円前後(店舗により変動)
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一般販売:特約酒販店・日本酒専門店のみ(阿桜酒造直販含む)
保存方法
生原酒のため、要冷蔵が原則です。
温度変化や紫外線で風味が変化しやすいため、
購入後は冷蔵庫で保管し、開栓後はなるべく早め(7〜10日以内)に飲み切りましょう。
開栓後は空気との接触により酸化が進みますが、
1〜2日経過すると旨味が開き、より穏やかな甘香が広がります。
注意点
未開栓でも常温保存は避けること。
瓶内で酵母が生きているため、気温上昇で微発酵が進む可能性があります。
開封時に「シュッ」とした微細なガスを感じたら、それは生酒の新鮮さの証。
品質異常ではなく、むしろこの酒の魅力のひとつです。
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 「美郷錦」とはどんな酒米ですか?
美郷錦(みさとにしき)は、秋田県美郷町で誕生した酒造好適米です。
「山田錦」の豊かな旨味と、「美山錦」の軽やかなキレを併せ持つ理想的な品種で、
バランスの取れた味わいと気品ある香りを生み出すのが特徴。
しかし、栽培が難しく、気候条件や倒伏に弱いため、
生産量は少なく“幻の酒米”と呼ばれることもあります。
その希少な美郷錦を50%まで磨いた本酒は、原料の魅力を最大限に引き出した逸品です。
Q2. 無濾過生原酒とはどういうお酒?
“無濾過”とは、搾った酒を活性炭などで濾過せず、そのまま瓶詰めする造り。
“生原酒”は、一切火入れ(加熱殺菌)を行わない酒を指します。
つまりこの酒は、搾ったままの姿で瓶の中に詰められており、
酵母や旨味成分が生きた状態で味わえる特別なスタイルです。
その分、デリケートで保存には注意が必要ですが、
味の厚み・香りの鮮度・舌触りの生命感は他では得がたい魅力です。
Q3. 甘口ですか?辛口ですか?
日本酒度±0の「中口設計」。
香りや旨味の印象からはやや甘く感じられますが、
酸がしっかりと輪郭を作るため、全体としては中庸で調和の取れた味わいです。
冷酒ではキリッと辛口に、常温では柔らかく甘味を感じ、
ぬる燗では旨味がふくらむ——飲む温度によって印象が変化します。
Q4. 開栓後はどのくらい持ちますか?
理想的には7〜10日以内。
冷蔵保存であれば2週間ほど風味を保てますが、
日ごとにガス感と酸の立ち方が変化します。
開封直後は爽やか、数日経つとまろやか。
変化を楽しみながら飲むのも、この酒の醍醐味です。
Q5. どんな人におすすめ?
香り系吟醸よりも、米の旨味を丁寧に感じたい方に最適。
派手さではなく「余韻の静けさ」を求める中〜上級者向けの酒です。
同時に、無濾過生原酒の初心者にも飲みやすく、
“生酒入門の最適解”といえるバランスを持っています。
8. まとめ 〜 美郷錦が描く、阿桜酒造の新たな頂点 〜
「阿櫻 純米吟醸 無濾過生原酒 美郷錦仕込み」は、
秋田が誇る名蔵・阿桜酒造が伝統の枠を越え、
“素材の純粋な美しさ”を追求した意欲作です。
上品で控えめな吟醸香、口中に広がる美郷錦特有の柔らかな旨味、
そして無濾過生原酒ならではの生命感——。
その全てが調和し、飲む者に静かな感動を与えます。
特筆すべきは、派手な個性ではなく“余白の美”。
一見穏やかに見えて、温度や時間の経過によって表情を変え、
味わうほどに深みを増す懐の広さを持っています。
阿桜酒造は長年、地元秋田の米と水にこだわり続けてきました。
この美郷錦仕込みは、その信念を最も純粋な形で体現した一本。
「香りも旨味も、すべて自然体であること」——
それがこの酒の魅力であり、阿桜という蔵の哲学そのものです。
秋の夜長や春の宵、静かな時間を共に過ごす相棒として。
一杯の余韻に“秋田の美”を感じることができるでしょう。
9. 関連銘柄・シリーズで味わう阿桜の世界
阿桜酒造の魅力は、この「美郷錦仕込み」だけに留まりません。
同蔵の酒は、米・酵母・製法によってまったく異なる表情を見せます。
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阿櫻 特別純米 無濾過原酒 秋田酒こまち ひやおろし
秋の熟成旨味を楽しむ限定酒。柔らかな香りとキレの良さが特徴。 -
阿櫻 純米吟醸 美山錦仕込み
よりシャープで軽快な印象。フルーティーな香りとスッと切れる後味が魅力。 -
阿櫻 中取り生原酒シリーズ
搾りの中間部分だけを取った贅沢な設計で、ふくらみと透明感の両立が光る。 -
阿櫻 超辛口 特別純米
食中酒の定番。キリッとした辛口で、料理の味を引き立てる一本。
こうして蔵全体を俯瞰して見ると、
阿桜酒造は「香りを抑え、味を磨く」方向に一貫した信念を持っていることが分かります。
それぞれの米がもつ個性を丁寧に引き出し、
どの酒も“阿桜らしい端正さ”を宿しています。
美郷錦仕込みは、その頂点に位置する存在。
蔵の哲学と秋田の風土が最も美しく結実した、
“静謐な力”を湛えた一本といえるでしょう。
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